2011-12-31

外岩の記録 2011/12/25

〈2011/12/25〉 湯河原幕岩 YUGAWARA-MAKUIWA

 この日は2011年最後の外岩。
 「外岩の記録」を見返すと、一昨年の年末29日に初御岳してからが外岩ライフの始まりで、僕にとっては2011年がほぼ外岩元年。

17回

 これが2011年の外岩回数。
ほとんどがルートで、そういう意味ではルート元年でもあって、ルートに魅せられた一年でもある。
ボルダーに加えてルートをやって、とてもクライミングが広がったし深まった。
クライミングはおもしろい、と心底思えるし、これが年をとっても続けられると思うと、楽しみが尽きない。

そして2011年は何より人とのつながりが広がった。
実際のところ慣れてくるに従ってあまりそうは感じなくなって一つの役割のようになってくるけれど、ルートは命を預けあうってところで真剣味がすごいある。
もうダメって時に支えてもらうから、一本お互いにビレイし合えば、もう何だか昔からの仲間のような気になって、すぐに仲良くなってしまう。
年齢もバックボーンも全然違う人たちと、一緒に遊ぶのはすごい面白い。
僕は多様性のある環境が好き。

話を戻してこの日の幕岩は、クリスマスのまっただ中。
独身は誘い辛いかなという勘ぐりから夫婦二組で行く予定が、結局僕側は僕一人で向こう夫婦に加わる形のこの日は3人で。

 
この日はあちらの奥様が初の外岩。
外岩初ルートと言えばこれじゃないかというデビュールート、こちらは桃源郷の「シルクロード 5.7」。
この日の幕岩は結構人が多くて、やっぱりこの寒さだと来ちゃうよな、と思いつつ、僕もここで軽くアップ。




次に狙ったのはこれ、同じく桃源郷の「ダイヤモンドヒップ 11a」。

桃源郷は初心者向けのルートもあるし、いい課題もいっぱいあるし、アプローチから最初に出てくる場所だし、ということのせいかわからないけどいっつも混んでる場所であまり取り付いたことが無かったけど、いつも見ては面白そうだと思っていたこいつは是非落としたいということでマスターOSトライ。

3ピン目をかけた後、どうやって上に登るかずーっと探っては降りてヒールでレストして、を、一体何度、何分かけたかわからないけど、兎に角悔しいので、結局わからないけど、クライムダウンして自分に対して体裁を保ってみた。

というか真冬であっても暖かい幕岩であっても、ここはちょっと日陰になっていて、朝で日にあまり照らされてないというのもあって、岩がスゲー冷たい。
久しぶりに背中に手を突っ込むという技も出た。
で寒くて手の感覚が無いと、力をどれくらい入れてるかがわからなくて、それで多分いつも以上に力が入っているんだろうけど、ヨレが早い。

次、結局あれしかないだろう、というムーブを試したところほぼ正解だったようで核心越えられたけど、結局核心越えてから落ちてしまった。

次、ムーブは全部解決してたので後はその通り動くだけ、ということで普通にRP。
登れてみれば、ムーブがわかっていればボルダラーには優しいルート。
面白いので次回ボルダー仲間にやってもらおうと思う。
勿論ムーブは秘密。



次はこれ、幕岩の有名課題にしてオールドクライマーの目標だったというルート、「伊豆の踊子 12a」。
パッと見つるつる何もない感じのルート。

実はこれにチャレンジしたのは勘違いからで、その時トポが手元になくて、隣の「ダイヤモンドヘッド 11c」だと思ってロープを置いたはいいけど、その場にいる方のお話を聞いているとアレ?となって、でも勝手に後に引けなくなって取り付いたという経緯。
でもこういう細かいのは嫌いではないので、折角だし12もそろそろと思っているしでトライ。

しかしムーブが全然わからない。
後ろから飛んでくる渋いアドバイスに聞き耳を立てながら少しずつ動いて動いて何とか2ピンまでロープをかける。
しかし3ピン目が遠い。

ムーブがわからないのでここでもダイヤモンドヒップばりに粘る。
写真の中の右側にアンダーの棚が映っているけど、そこに手のひらを添えてまるで蕎麦の出前の兄ちゃんみたいになって上下に突っ張ること何分だろう、少なくとも近所の一件くらいは出前が済んだくらいの時間を過ごして、なんてそんなの繰り返して3ピン目も後少し、おそらくこのムーブだろうというところまでは解決するも、ヨレが取れず終了。

12aを感じつつ、狙えばいけるんじゃないかなと思いつつ、来年に楽しみを持ち越し。
代わりに出前持ちのせいで使わない筋肉を使ったようで、直後左肩が上がらない。
出前というのもやはり奥深い。

2011最後のトライとしては、この好ルートで追われてよかった。

他は、一緒に今回行った人がトライする「帰還兵 10c」のヌンチャクがけ(テンションしちゃったけど)。

後ダイヤモンドヒップのヌンチャクを回収する為の「サンセット 10a」。
最近は外岩に行くと知った顔の人が何人もいるもので、この日は一緒に登ったこともある仲間の人がいて、その人いわく、「右のホールド使っちゃったらグレード下がるよね」というさりげない一言が頭から離れず、10aとは思えないムーブで完登、回収。
疲れた。


そして何故か毎回あるドラマ。
真剣な人間が集まるところには必ずドラマがあるものです。
今回もありました2011最後のクライミング。

今日は登れないか?というトライ&エラーを繰り返して、時間を置いて最後の最後、見事完登「帰還兵 10c」。
ビレイをしながら応援していて、最後のレイバック、左足のハイステップが決まった時の感動たるやビレイする手を離してしまいそうでした。




今年は本当にありがとうございました。

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