2011-04-15

「クライミングの何がいいか」から「ふーん的なこと」「外岩の記録 2009/9/21-2011/3/27」まで

昨年末から今年に入って、準備が整ったというか、外岩に繰り出している。
毎週行くようなレベルでもないけど、行く岩行く岩が初めてなので、とても新鮮で面白い。
岩場によって岩質が違ったりして、ジムの均一さと違う豊かさがあって、一生付き合えるであろう遊びとして、これからも益々ハマっていくと思う。
大体アウトドアだけでも楽しいのに、そこに岩場っていう目的まであるんだからそりゃ楽しい。
景色もいいしね。
それに老若男女一緒に遊べる。
全員が自分にとっての限界を攻めていて、それは共有出来るから、レベルの違いはあまり関係なく一緒にいられる。
これってスケートボードも同じだな。そういうのが好きみたいです。

今までバンドのブログとかに無関係に載せていたので一旦まとめて、今後はこっちで。

以下長文。



〈2009/9/21-2009/9/22〉 小川山 OGAWA-YAMA

この年のGWにボルダリングを初めてからの初の外岩。
日本のヨセミテこと奥秩父は小川山。
ボルダー目的。
一泊二日のキャンプ。
大勢で賑やかに。

ボルダリングスポットは車を停めたところから近くって、アプローチは楽だった。
ただここはホントにスポットが広くって、今ならロープもやりたいし、そうなるとまたちょっと話が違うか。
去年は行かなかったから今年は行く。



これはドンキー岩。
今トポ(課題が掲載されている本の事。今見ているのは→フリークライミング日本100岩場〈2〉関東 )を見直すと、の2級だと思われる。
そんなに登れたっけ?と記憶があいまいだけど、ジムで3級とか登れてたから登れたことにしておく。

ドンキー岩は山の斜面にあってその斜面も急なもんだから、クラッシュパッドというボルダリングする時に持っていくマットを敷いてもあんまり意味なくて、落ちたらどうしようという感じだったのは記憶してる。

ちなみに日本ではボルダー課題の難易度は段級で表される。(他にアメリカ、フレンチと色々ある。*Wiki参照)
その基準の一つがこの小川山にはあって、クジラ岩の「エイハブ船長 1級」という課題。
どんなものか見に行ったら、ここはジムかという混み具合。
その時は折角の外でせまっ苦しく人に気を使うなんてうげ、って思ったけど、今ならその気持わかってしまう。
その時はちょっと触って全然ダメですぐ退散。


炊飯。
マシュマロ焼いて食べるとクソうまいということを教わった。




〈2010/12/29〉 御岳 MITAKE


関東で外岩といったらまずここというくらいメジャースポット。
奥多摩は御岳。
初御岳。
2回目の外岩だけど前回から1年以上も開いて、初の外岩くらいな気持ち。
ここにも小川山と同じく、日本の段級の基準になっているという、忍者岩の「忍者返し 1級」という課題がある。
この日は野心ありありで行ったので、「忍者返しでも落としてやるか」と思っていたけど、連れてってくれた人に付いていって、取り付いたのはデッドエンドという岩の「デッドエンド 1級」(上の写真)。
これも忍者と同じ1級で有名な課題。
確かに面白い課題。
初日ながらゲット。
他、マミ岩の4課題、6、4、3、2級。


マミ岩上にこの面白いハングした3級があったのだけども、もうよれて(弱って)登れずで終了。





〈2011/1/9〉 幕岩 MAKU-IWA


湯河原は幕岩。
向かう車内から。
この日は初ロープの日。
ドキドキと野心を映したようなきれいな朝日。


希望峰。
幕岩はとてもアプローチ(岩場までの道程)が良く、 駐車場降りてすぐ。
最初に着くとこの岩が出迎えてくれる。
「シャックシャイン」とか「卑弥呼」とかの、有名で面白そうなルートがある。

幕岩はロープの練習場みたいな面もあるらしく、実際山登りメインぽい年配の方なんかも多く、結構賑わっている。初心者には最適。

上記リンクのWikiにもあるけど、ロープを使う場合にはアメリカのグレードシステムが日本でも使われていて、”手で登る”を表す”5”という数字と、後に続く数字の大きさでグレードが決まってる。

幕岩だと5.7くらいの簡単なやつからあって、これだとボルダーの6級7級。
(*参考→グレード比較表

トップロープではジムでやったことがあったからいいんだけど、この日は初外ロープ+初リード。
リードで登らないとそのルートを登ったことにならないので、要はこれが入り口。

ギター弾いてる器用さ?が役立って、両手とも思うように割と動くので、5.9くらいまでグレード上げて行って、最終的に5.9をマスターでオンサイト(OS)。

オンサイト(OS)っていうのは、初めて見るルートを初見で登り切ることで一番尊い。
誰かが先に登ってる様とかも見ちゃダメ。
マスターっていうのは、ロープで安全確保しながら登る時、その確保する為の器具は?って疑問に思うだろうけど、それ(ヌンチャクという)も自分でかけながらロープもかけて登ること。
ちなみにじゃあそのヌンチャクはどうやってかけるのか?というのは、トポに掲載されてるルートは既に誰かが開拓したルートであるので、最初から岩に金具が打ち付けられてあるのでそれにかける。
一応山関係の協会などが有志でメンテしてくれてるんだけど、勿論自然にさらされているので結構お前大丈夫か的なものもある。
ここは自己責任の世界。




〈2011/1/30〉 幕岩 MAKU-IWA


<
はい、また来てしまいました湯河原。
ここはでもホントに調子よい場所で、車からすぐで、楽。
楽、とか言っておいて、基本的にいつも車で乗せて行ってもらっている。
そりゃ楽。
クライマーネットワーク強し。感謝。

ちなみにここ、一面が梅の木(4000本とのこと)。
いい季節だと「梅の宴」というイベントをやっていて、いきたかったな。

ただこの期間は駐車場代を取られるのと、一般客からクレームでも出たら、登れなくなってしまう為、ちょっと敬遠。
こういうところもスケートっぽいな。
そう思うと思うに、精神性的に、ゴルフとクライミングは合わなそうな気がするね。
同じ自然に近いスポーツで、どっちも自然に手を加えるけど。

その意味ではクライミングも突き詰めるとナチュラルプロテクション(通称ナチュプロ)か。
ネットをさらってたらこんなサイトもあるくらい、そう、段々思想的な話になってくる。
俺はお前を認める認めないの世界。
それはちょっと無意味かもしれない。

ただ音楽にブルースから入った自分としては、そういう理想を求めるのは嫌いじゃない。
私はもう3コード弾くだけでいいのです的な、「お前はそんなに一杯メロディを一拍の中に詰め込んで何がしたいんだ、ほらこうするんだ」→チョーキング一発、的な。
まあそんなの無いんだけど。
いやでもライトニン・ホプキンスのストンプしながらの演奏を聞いているとずっとそれで良いと思う。
言いたいのは、年齢とどう付き合うか。
これは遊びにも言えるけど、もし年齢と一緒に増すものがあるなら、それを求めたいなと思っている。


但しナチュプロ、例えばカムと呼ばれる器具など1個1万近くするんですね。
そんなものを一回のクライミングで10個とか使ったりするわけで、もうちょっと待っててもらっていいですか。いいですよ。

尚、ゴルフへの興味はある。


送信者
こんな感じで登ってる。
この日のトピックといえば、
2回目のリードにして11aOS(いれぶんえーおんさいと *5.は略)。
桃源郷というエリアにある「ゼルダ」というルート。
これは流石にうれしかったです。


ビレイ中。
ビレイっていうのは確保のことで、確保する人をビレイヤーって言う。
登ってる人が「あっ!」って落ちた時、私がいるから大丈夫、的な役。
はっきり言って命を預かる。また預けるので、やっぱり一回一緒にロープやりにいくと一発で「あ、どーも」から「おーどうもどうも元気?」になる。
すばらしい。




〈2011/3/5〉 城山 JYO-YAMA


大仁は城山。
ここは玄人な岩場。
人も少ない。
何故ならまずアプローチが非常に大変。
結構歩く。
計らなかったからわからないけど30分くらいか。
それも何キロもあるロープやら荷物を背負って、獣道みたいな道で、急な上り下りを繰り返して行くので、正直外岩初心者にはそれだけできつい。
とは言えいざ着いたらそれだけに人もまばらで、今までと違って外岩来たという実感を得た。
日常と違う場所に踏み込んだ感。
これは結構外岩に求めていたので、こういうことかと思った。
足腰鍛えねば。

後すごい足場の悪い岩場で、浮石が小さいの含めてゴロゴロある。
ちょっと歩くと落石させてしまう。
漫画の岳でしか聞いたことのなかった「ラ(ろ)ーックッ!」をまさか自分が言うなんて。そして言われるなんて。

ここではチューブロックというエリアの「ストーンフリー 10c」などをOSしつつ、狙うは前回幕岩よりも上のグレード。
ということで短いルートで得意のボルダーぽい、同じエリアの「グレイシー 11c」挑戦。返される。
ここで人生初のテンション。
テンションとは落ちてロープにぶらさがる状態のこと。
ストーンフリーで大分使ってしまったから、という言い訳をし、終了。
最後は友人が掛けたままになっていたヌンチャクの回収に駆りだされ、ワイルドボアコージというエリアの「カルカッタ 10c」。
スタートの核心ももたつきつつもクリアしたので、後は登るだけだと思ったが運の尽き、このルート長い。
力尽きテンション。ぐだぐだになりながらゴール。
ボルダー出身としてはこの持久力は課題。
そして力を使い果たしても家に帰らなければならない。
くたびれた後の帰りのアプローチは更にきつい。
なんとか家には帰れたけれど、体力消耗しすぎて具合悪くなり、翌週前半は無かった事に。


こういう道を行く。

ちなみに、ストーンフリーと言えば、あのジミ・ヘンドリックスの最高な曲の中の一つの曲。

ジミ・ヘンドリックスって完璧で、例えばクラプトンなんかが出してくる完成度なんかとはそれは全く異なる完璧さ。
あんな服着れるという時点でものが違う。
自分が面白い服が好きなのってまさか。
初めて気づいた。
そういう意味では、文章を書くっていうのもホントに一つのカウンセリングなんだ。
どっかで聞いたことある話だ。




〈2011/3/20〉 障子岩 SHOJI-IWA


秋川は障子岩。
311直後は流石に自粛したけど、落ち着きも出てきたから、行ける人だけで行ってきた。
ここの岩質は石灰岩で、白い。
鍾乳石みたいなもの(それそのもの?)もあって、今までの外岩と岩の形状もちょっと違う。

今までの外岩で、ボルダーも1級1日で落とし、リードも練習してないのに11aOSしで、将来が楽しみだと調子にのっていた鼻が、元々低いのに折られた。
障子岩南西面の「多摩自慢 10c」。
最初の一手でまじですかと一声。砂砂してますこいつと二声。
全然登れませんでした。
最終的に何テン(何回かテンション)かしてゴール。
写真は南面の「TNT 10.a」。
これは何とかOSして、この日は終了。
11台成果無し。



〈2011/3/20〉 天王岩 TENNO-IWA


秋川は天王岩。
ここもびっくりアクセスで、幕岩よりも近い。
が、目の前の駐車場に停めてはいけない。
ということで運転手の荷物を預かり運転手は別場所へ停めに。
ありがたいです本当に。


上の岩場、というエリアの「ミンミン 10c」。
この写真は中々クライミング的な雰囲気が出てるんじゃないでしょうか。
そしてかっこよく載せてはいますが、テンション入りましたはい。
その前には「八月革命 11b」(テンション)や、その前には一緒に連れて行った友達の初外岩というのもあり下の岩場で8~9を4本くらい登ったから、それを理由にしたいところだが、10cでテンションにマジへこみ、11bもレッドポイント(RP)出来ないのかというのでもへこんだ。
ということで、あの11aOSはもう忘れて精進いたします。

2011-04-12

クライミングでカウンセリング


一昨年のゴールデンウィークから始めたクライミング。
最初はジムでのボルダリング。
何だかハマってしまって今に。
なんでだろ?
それらしい理由を以下いくつか。


「達成感をコンスタントに感じられる」

ボルダリングというのはクライミングの一つのジャンルで、
ボルダーを登るからボルダリング。

ボルダーって何だ?というのは、
英語を知らない日本人的に”ロック”という言葉から想像
するのは”岩”じゃないかと思うんだけど、日本人が想像
する”岩”は、英語ではBoulder(ボルダー)と言うので、
そういう岩を登るのがボルダリング。
”ロック”はもっとでっかい壁みたいな岩。

要はボルダーは飛び降りられる程度の高さ、ということで、ロープとか
安全器具は無しの、素手の短期勝負でスポーティな遊び。

なもので、”課題”と呼ばれる登るルートも短いので、
「出来た!」という達成感がコンスタントにあるわけです。

幸せの科学的にも、これは信ぴょう性がありそうと思っている。

それに、”ムーブ”と呼ばれる、登るための体の動きがある
のだけど、短い課題の分、パズル的な難しさが課題毎に
特徴があって派手でおもしろい。

でこれはちょっと真面目な話、
今までずっと(今もこれからもだけど)音楽をやってきて、
一時は人の評価が無いと意味が無いと思っていたわけだけど
(それは相変わらず一つの真理ではあるけども)、
兎に角、結果がわかりにくい世界なわけです。
今日の英雄が明日のフリーターっていうか。
それに比べるとまあなんて単純。
例えば人と比べるのも超簡単。
「あれできた?」
「いやできない。」
「じゃあおれのが登れるね」
これがまた、スポーツの世界で生きてきた人からすると、
全く逆になるのかなとも思う。
勝ち負けが無い世界を求めるっていうのもありそうだなと。
で、「おれ”やっぱ”登れる」と今思っているわけです。
それが気持ちいいんじゃないのか。
もっと言うと、自分が求めるものは割と思った通りに手に入る感を、
今までのもどかしい中で今も見ている理想と照らし合わせて、
求めるものが遠くにあるとしても間違っていないと自分を安心させたく、
そして安心出来ているのでハマっているのかもしれません。



「いい感じの筋肉がつく」

特に下記の下部。

・無い場所に筋肉が出来ていく
・動ける使える筋肉がつく
・体幹が強くなる
・きつい状態で頑張ってる自分
・鍛えあげられていく体がコンプレックスに優しくしてくれる



ということでまさかこれらを真に受けて引く前に、
長い冗談にお付き合い頂いてありがとうございます。